積丹ユースホステルは立地条件にも恵まれているだけあって、歴史の古い旅館だ。

もともとは経営者の名を取って、角田旅館と言っていたが、ユースホステルに参加して、今は2つの名前を使っているが、同一の旅館だ。

北海道でも指折りの余別漁港のすぐ前に位置するため、海の食材は豊富であることを実感出来る。

裏手の険しい山の中も、角田さんによると山菜の宝庫と聞いた。

経営者である女主人角田順子さんは、地域に詳しく、何よりも働き者であると言うことだ。少なく見ても3人前以上の仕事をこなしている。

お客の希望に添って話を聞いたり、誠意溢れる対応振りは、一度接するとすぐわかる。大変気さくであり、家族や知人思いの優しく温かい主人でもある。

孫の名前が太陽とひばり。上の孫の同級生はなく、ただ一人小学校に入ったばかりだが、なつっこく、あかるく、屈託がない。

 

旅館全景

フロントで受付をして、真新しくリニューアルした広いロビーを通過して奥に進むと、こんなに立派な食堂があった。

感激は、ここに据えられていた薪ストーブだ。

脇には、ユースホステルらしいいろいろなグッズも置かれていた。

夕食のメニュー

 イカの姿焼き 半身
 ホッケの揚げ物 トマトもおいしかった。
  ヒラメの刺身
 アンコウのキモ和え
 なまこの酢の物

たくさんの珍しい海の食材のオンパレード。どれもすごくおいしくて、豪華な食事に大満足した。

味付けや煮物も、オーナー自身の手によるものだと言う。

私は、アンコウのキモ和えに袖を引っかけて、こぼすという粗相をしてしまった。オーナーは気持ちよく、お変わりを出してくれた。お陰でなかなか食べられないアンコウのキモを、味以上においしくいただけた。

ありがとうございました。 

夕食。向こうに座るのは、ケーソン作業で滞在されている方。とても温厚で誠実な話しぶりに、実直さが滲み出ている。帰り際いきなり「素敵な人ですねえ。」と声かけられて戸惑ったが、優しさが伝わってきてうれしかった。我々の気ままな旅にあこがれたのかもしれない。
食堂の壁には、心を高揚させる手書きの賭け地図と地元観光名所の写真がたくさん掲示されていた。
コクワ酒 ヤマブドウ酒

食堂には、山の幸のもてなしだろうか、コクワの実とヤマブドウの実を漬けた瓶が並べられていた。

コクワは、小さい頃、山へ入って見つけた時の興奮と味を思い出した。

コクワ(サルナシ)はマタタビ科の落葉性つる植物。つるを上へ上へと伸ばし、非常に高いところに実をつける。通常は採るのが困難だ。平均的な実の大きさは小指の先ほどで、キウイフルーツと同じ味がする。

従ってこれだけの量を取るのは至難の業であることがよくわかる。

 

私共の関心振りに、オーナーは、ちょうどあった採り立てのコクワの実を試食させてくれた。

家内も、私が度々話していた「私の小さな頃のコクワ物語」について、キウイの味とそっくりであると実証されて大納得。思わぬ成果に私も満足。

 


コクワを持って、棚に置いてある瓶の前で記念撮影。

 翌 日


朝食

再び海の幸が盛りだくさん。本当に素晴らしい食事でした。

 


窓から海を眺めると、風が強いようだ。波が荒いと鮭は海から川にあがらないという。

余別川の鮭の見学が心配だ。

本当は、連泊者にだけ用意するという「ウニおにぎり」を、昼食のために用意してもらった。

ロビーには、積丹昆布が陳列されていた。

これも自分たちで採ってきたものだというので、残り少なくなっていたが買わせて頂いた。

 

「細腕繁盛記」の主人公以上の、本当に働き者のオーナーでした。
手伝っていたお嫁さんも、とても幸せそうだったのがすべてを物語っているようです。

窓から見えた廃屋。家の形がなつかしく、シャッターを切った。

この人が、お世話になったオーナー角田順子さんだ。